米の保存場所
~五ツ星お米マイスターの米屋が冷蔵庫の野菜室をすすめる訳~
普通の場所にお米を置いておく(常温保管)
お米の保存方法については、以前コチラ(お米の保存方法・お米マイスターおススメ方法)に書きましたので、まだ読んでいない方は一読していただければと思います
今回はさらにその保存の温度について、すこし掘り下げていきます
まず、現代の家屋では密閉と断熱性能が優秀で室内の温度が一定であまり変わらないですね
そして年中、空調によって外気温にあまり影響を受けず、だいたい一定に保たれている
お米の保存温度は15℃以下が理想ですが、この温度では室内で人が快適に過ごすにはすこし温度が低すぎます(肌寒い)
お米のプロとして、お米を少しでも皆さんに美味しく食べていただきたいと願うお米マイスターとしては、普通の場所にお米を置いておく常温保管 ではなく、やはり年間を通りして気温が安定している冷蔵庫の野菜室が一番確実でおススメなのです
チルド?冷凍?
お米を保存する温度が15℃以下がいいのなら、チルドはどうなの?じゃあ冷凍庫は??という声が聞こえてきそうです
では、まずチルドや冷凍庫の温度ってどのくらいなんでしょう?
さっそく調べてみましたよ
・ チルド 0~2度
・冷凍庫 -20〜-18℃
(ちなみに冷蔵庫は2〜5℃・野菜室は3〜8℃)
チルドは凍るか凍らないかの温度ですね
冷凍庫は微生物が増殖できない温度の-18℃以下に設定されています
では本題の、お米の保存はどうなのか?ですが、こんな研究結果を見つけました ↓ ↓
以下、引用
貯蔵中の温度が低ければ低いほど,
米は高品質保持が可能である。したがって,低温
貯蔵(15℃以下の貯蔵)や超低温貯蔵(氷点下の
貯蔵)がお米を美味しく貯蔵するには最適である。
一般家庭でお米(精白米)の保管は米びつ等で
常温保管される場合が多い。しかし,いつも美味
しいお米を食べるには,一般家庭でも米を冷蔵庫
や冷凍庫の中に入れるのが“おすすめ”である。
引用終わり:出典:北海道大学附属図書館
とあります
一年を通じて、15℃以下の低温保管が最適だという認識はありましたが、 通常の玄米でマイナス80℃の超低温保管でも凍結障害なく美味しく保管できるというのは少々驚きであり私自身新らたな発見でした!!
ただ、ここで勘違いしないでほしいのは、低温なら保存ができますよというだけで、やはり美味しくお米を食べたいなら、保存期間は購入したらできるだけ早めに食べるのが答えになります
こちらの↓ ↓
「よみもの」にも詳しく書いてあるので、ご覧ください
袋のまま?|保存容器は?|
スーパーのお米の袋のまま、保存している方って意外と多いです
ビニールのお米の袋には積み上げて陳列するために、小さな空気穴があります
袋の切り口をしっかり閉めても、この空気穴から湿気を含んだ空気が入ってしまいます
これでは酸化の原因になったり、水気があればカビてしまったなんてことにもなりかねません
保存容器はペットボトル、タッパウエア、ジップロック、無印良品の米保存容器がおススメ
当店では再生紙を使った丈夫な紙製の米袋を採用しています
野菜室に入らないんだけど。。。
たまに、「もう野菜室が満杯で入らないんだけど」という声を聞きます
先ほど書いたように、野菜室がいっぱいであれば、冷蔵庫はどうですか?
冷蔵庫も一杯ならチルド室へ
チルドがいっぱいなら、冷凍庫に入るスペースはありませんか?
とにかく、高温と多湿を避けること
(ココ重要)
ただ、冷凍庫に入れた場合は特にですが、取り出した際に、肝心のお米が結露で濡れてしまわないように気をつけてくださいネ
まとめ
お米の保管温度は15℃以下が基本で、マイナス温度(超低温)でも美味しく保存することができる
しかし、一般の家庭であえて凍ってしまうような温度でお米を保存するメリットはあまり無いと思います
それはお米を冷蔵庫から取り出した時、外気温との差で結露しやすことと、また冷凍庫で霜がつく可能性があること
いづれもお米の保存で水分は大敵なので、万が一、濡れてしまえば最悪お米にカビがはえてしまうなんてことにもなりかねません
お米のことはお米のプロへ
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