お米の調合設計(アッサンブラージュ)という考え方

一杯のごはんには、理由がある。
その美味しさは、見えない調合設計から生まれています。

お米の調合設計(アッサンブラージュ)という考え方

私たち善太郎Zentaro・小川屋米穀店が大切にしている仕事のひとつに、「お米の調合設計(アッサンブラージュ)」があります。

お米は、同じ品種であっても産地や収穫年、天候、土壌、保管状態によって味わいが大きく変わります。粘り、甘み、香り、粒立ち、水分量など──数値では測りきれない違いが、確かに存在します。私たちはお米を単なる農産物としてではなく、それぞれが明確な個性を持った素材として捉えています。

個性を見極め、最適な一膳へ仕立てる

長年にわたり米と向き合ってきた経験の中で培われたのが、この個性を見極める目利きの感覚です。その年、その時期のお米が持つ特徴を丁寧に読み取り、お客様が求めるご飯の姿へと近づけていきます。

飲食店様の料理を引き立てるご飯、毎日の食卓に寄り添うご飯、特別な日のための一膳。用途が変われば、最適なご飯の形も変わります。私たちはそれぞれの役割を想像しながら、お米を組み合わせ、最良のバランスを探ります。

変わらぬ美味しさのために、日々見直す

調合設計、アッセンブラージュとは、単に複数のお米を混ぜることではありません。それぞれの長所を活かし、短所を補い合いながら、全体として最良の状態へと仕立てる仕事です。どのお米を、どの割合で、どの精米状態で合わせるか。その判断の積み重ねが、一杯のごはんの印象を大きく左右します。

また、年間を通じて「いつ召し上がっても美味しいご飯」をお届けするため、産地の切り替わりや収穫年の変化を見極めながら、配合や精米状態を日々見直しています。季節や環境の変化に合わせて微調整を重ねることで、味わいの安定を図っています。変えないために、あえて変え続ける。その姿勢こそが、私たちの仕事の本質だと考えています。

お米の個性を尊重し、その時々に最良の状態へと整えること。それが小川屋米穀店の考えるアッサンブラージュです。目立つ仕事ではありませんが、一杯のご飯の向こう側にある「変わらぬ美味しさ」を支えるため、今日も私たちは米と向き合い続けています。