米屋の主が【令和の米騒動】で想うことを独り言。つぶやいてみました。


お米の価格とお米の未来は?

みなさんご存じん通り、お米の価格あがってます。

このお米の価格、こんなに急激にそして極端に上がると「高くて買えない!」ってなって消費者のコメ離れになっちゃいます(私たちが一番恐れていること。もうすでになってますが、、、)

逆に下がりすぎると、こんどは生産者が「こんな価格じゃ作れない…」ってなってしまう。(生産者からはこんなに安いと赤字だし、コメなんて作るのあほらしいと良く耳にしてた)

どっちに転んでも、お米作りを続けるのが難しくなるんです。

(米は自由経済相場。なので需要と供給で価格が決まる。みんながちょうどいい頃合いってなかなか難しい。。)

僕たちが本当に願っているのは、農家さんが「安心してお米を作り続けられる」こと。

そして皆さんが美味しいお米をこれからも「当たり前」に食べられること。

そのためには、価格が安定することがめちゃくちゃ大事だと思っています。

これこそが、私たちのコンセプトのひとつ「農と食卓の架け橋」に込めた思いでもあるんです。

そもそも、なんでお米が足りなくなってるの?

実は、お米の供給って前からギリギリの状態だったんです。

引用:政府官邸より

今回の不足もなんか急に起こったわけじゃなくて、ここ数年、需給ギリギリというか。

単年でいくと、ちょっと足らない年もあった訳です。

つまり、ここ数年続いていた状況が、今、表に吹き出てきただけ。

不足感→価格高騰(ある意味、当然)

じゃあ、どうしてこんなことになってるのか?

理由はいくつかあります。

  • 減反政策の影響 → 「作るな」と言われ続けてきた→農家やる気なくなる(実質、続いてます)
  • 安いままの米の価格→35年間、ずっと下がり続けている(時給10円とも?!)
  • 生産者の高齢化 & 人手不足 → 若い人がなかなか入ってこない(炎天下の草刈りは辛いよー)
  • 後継者不足 → お米作りを継ぐ人がいない(儲からない→親も勧めない)
  • お米作りの収益が低い → 「きつくて儲からないからヤメる」という流れ

こうやってコメ農家さんがどんどん減って、お米の供給力は下がってきたわけです。

このままいくと、日本のお米が「特別な日に食べる高級品」になっちゃう日が来るかも…??

もし、2025年の秋に「不作でお米が獲れない!」なんてことになったら、一体どうなるのか…。

考えるだけでもゾッとします。ので、いっそのこと考えないことにしますね。

私たちができること

うちの会社はお米の業務用卸をメインにした事業ですが、お米のリテールチャネルとして【米伍代目善太郎】を10年前に立ち上げました。

食の多様化が進む中、主食でもあり嗜好品でもあるおコメをもっと楽しんでもらいたいとの想いから「楽しむためのお米を売る店」というコンセプトでスタートしました。

今ではニッチな業態の米屋ですが、ラッキーなことにとっても良いお客様に恵まれ、日々運営しています。

お米のプロとして、農家さんが大切に育てたお米を、こちらも「大切に販売」していきたい。

いつもなら「もっとこのお米の美味しさを広めたい!」って思うんですが、今は仕入れがまったく安定しないので、新規のお客様への対応がまったくできません…。

本当は、もっと多くの人に美味しいお米を届けたいのに、それができないのが本当にホントに申し訳ない。

新しく弊社にお問い合わせをいただいても、すべてお断りするしかなくて、心苦しくて、やりきれない気持ちになります。

ただ、ずっと支えてくださっている取引先のお客様には、できるだけ、いや絶対ご迷惑をかけたくない。

お米がなくなったら元も子もないので、今は「とにかく安定供給を優先!」で、仕入れに奔走しています。

でも、私たちにはこれまでの永年の実績がある。

農家さんとの信頼関係やすてきなお客様とのつながりがある。

だからこそ、この難しく荒れた状況でも、何とか乗り越えていきたいと思っています。

僕たちの願いはただ一つ。


「これからも、みんながお米を美味しく食べ続けられる未来を作ること」

そのために、今できることをコツコツでやっていきます!

追伸:最後まで、読んでいただきありがとうございます。

テレビで放送されました。よろしければ、ご覧ください。

【コメの販売店社長「減反政策の影響が吹き出してしまっている】