米袋善太郎・小川屋米穀店

米袋不足から見える、お米の裏側

ある日、いつものように米袋を発注しようとした時のことでした。

返ってきたのは、
「現在欠品中です。納期はまだわかりません」
という返答でした。

実はいま、5kg袋や10kg袋など、家庭向けのお米に使われる米袋の不足感が強くなっています。

お米そのものの話ではないため、意外に感じられるかもしれません。
しかし、こうした包装資材も、お米をお届けする上では欠かせない大切な存在です。

そして今回の米袋不足は、改めて「お米の価格は、お米だけでは決まらない」ということを感じさせる出来事でもありました。


米袋不足の背景にあるもの

現在、米袋の製造に使われる一部原料の供給不足が続いています。

特に関係していると言われているのが「ナフサ」と呼ばれる石油由来の原料です。

(近頃のニュースなどでよく聞くワードですよね)
米袋に使われる樹脂素材の一部にも関係しており、その供給不足や価格高騰が包装資材全体へ影響しています。

実際、メーカーや仕入れ先からは、

  • 原料不足により製造が追いつかない
  • 納期が確定できない
  • 今後さらに価格が上昇する可能性が高い

といった説明を受けています。

価格についても、以前と比べて3〜4割ほど上昇しており、現場ではやはり少しずつ影響が広がっています。


お米は「田んぼだけ」でできているわけではありません

普段、お米は「農作物」として見られることが多いと思います。

もちろん主役は、生産者の皆さんが育てるお米そのものです。

しかし実際には、お米が店頭に並ぶまでには、さまざまな産業が関わっています。

例えば、

  • 肥料
  • 燃料
  • 物流
  • 精米
  • 包装資材
  • 保管設備

など、多くの支えがあって初めて、お客様のもとへお届けすることができます。

近年は肥料価格の上昇も続いていますが、肥料の原料の多くも海外からの輸入に頼っています。

さらに、物流に欠かせない軽油やガソリン、包装に使われる資材なども、世界的な原料価格や供給状況の影響をまともに受けています。

つまり、お米の価格は「お米そのもの」だけで決まるわけではなく、こうした周辺のさまざまな要素とも深くつながっているのです。


現場で起きていること

私たち米屋の現場でも、これまで当たり前だったことが少しずつ変わってきています。

以前であれば、必要なタイミングで発注すれば問題なく入荷していた米袋も、現在では欠品や納期未定の状況です。

そのため、

  • 早めの発注
  • 複数ルートでの仕入れ確保
  • 代替袋の検討

など、さまざまな対応を検討しています。

今後の状況次第では、これまでとは異なる袋や簡易包装で対応せざるを得ない場面も出てくるかもしれません。

品質や衛生面で問題が無い範囲で、お客様に米袋の再利用のご協力を始めています。


袋も「品質」の一部

当店では、お米をより良い状態で保管・お届けするために、クラフト素材の袋なども一部、使用しています。

お米は、生鮮食品に近い繊細な商品です。

温度や湿度、光、空気などの影響を受けるため、どんな袋で保管・包装するかによっても状態は変わってきます。

そのため私たちは、「袋も品質管理の一部」だと考えています。

もちろん、こうしたクラフト包装資材についても価格上昇は続いています。

まだ使えるクラフト紙製の米袋でしたら、ぜひお持ちください。

(わずかですが、お値引きで対応させていただいております)

それでも、環境に配慮し、お客様へ少しでも良い状態でお届けできるよう現場では日々工夫を重ねています。


資源を大切にする取り組み拡大へ

こうした状況の中で、当店ではもっと袋の回収や再利用についても取り組みを広げ始めています。

一度使用した袋を回収し、再利用やリサイクルにつなげられないか。
資源を無駄にしない方法はないか。

まだ試行錯誤の段階ではありますが、こうした取り組みを試行錯誤で進めています。


お米1袋の背景にあるもの

普段、何気なく手に取るお米。

その背景には、生産者の方々だけでなく、物流、包装、資源、さまざまな産業や人の仕事があります。

今回の米袋不足は、そんな「お米を支える裏側」を改めて感じる出来事でもありました。

お米の価格や店頭の変化には、実はこうした背景も関係しています。

これからも当店では、お米そのものだけでなく、その背景にあることも含めて、皆さまへわかりやすくお伝えしていければと思っています。